文化構想学部の国語はどんな構成になっているか
文化構想学部の国語(一般選抜)は、試験時間90分・大問3題という構成が近年定着しています。大まかな内訳は次の通りです。
| 大問 | 主な内容 | 押さえておきたい特徴 |
|---|---|---|
| 大問一 | 評論文+近代文語文(明治期の文語体の文章など) | 現代語と文体が異なり、読み慣れていないと時間を取られやすい |
| 大問二 | 現代文(評論文) | オーソドックスな読解問題だが分量が多い |
| 大問三 | 現代文・古文・漢文の融合問題 | 早稲田の他学部にもあまり類を見ない、文構独自の出題形式 |
解答方式は選択式(マーク)と記述式が併用されており、記述といっても本格的な論述ではなく、本文中からの抜き出しや語句記述が中心です。ただし出題形式は年度によって調整が入ることもあるため、受験する年度の最新の入試要項・過去問で大問構成や配点を必ず確認してください。
大問三「現古漢融合問題」の正体
文化構想学部の国語で最も対策が難しいと言われるのが、この大問三です。一つの文章の中に古文・漢文(書き下し文や訓読文)の引用が組み込まれているか、あるいは同じテーマを扱った現代文・古文・漢文が並べて出題されるかたちを取ります。
厄介なのは、古文・漢文の分量自体はそれほど長くないにもかかわらず、設問を解くには「現代文の論旨」「古文の内容」「漢文の内容」を相互に参照しながら読む必要がある点です。それぞれを独立した文章として個別に訳すだけでは、文章全体が何を主張しているのかが見えてこない設問が混ざっています。
【イメージ例】
現代文の本文が「日本人の自然観は、対象と一体化しようとする態度に特徴がある」と論じ、その根拠として古文の一節(自然を擬人化して詠んだ和歌)と、漢文の一節(自然との調和を説く思想書の引用)を並べて示す——というような構成です。設問では「古文の和歌が、現代文で述べられているどの主張の具体例になっているか」「漢文の一節と古文の一節は、自然観として共通しているか対照的か」といった、文章をまたいだ関係を問う問題が出されます。
(※実際の過去問の文章・設問ではなく、出題形式をつかむための架空の例です)
現代文・古文・漢文、それぞれで見るべきポイント
融合問題を攻略するには、3ジャンルを別々の科目として身構えるのではなく、「一つの大きな文章のパーツ」として同時に扱う視点が必要です。ジャンルごとに意識したいポイントを整理すると次のようになります。
| ジャンル | 読むときに意識すること | 融合問題での役割 |
|---|---|---|
| 現代文 | 筆者の主張・論の展開・キーワードの定義 | 古文・漢文をどう位置づけているかの「軸」になる |
| 古文 | 主語(敬語からの判定)・和歌の内容・場面設定 | 現代文の主張を裏づける具体例・エピソードとして機能する |
| 漢文 | 句法・返り点による構文把握・要旨 | 現代文の主張と共通する、あるいは対比される思想の提示として機能する |
つまり、古文・漢文パートを読んでいる最中も「これは現代文のどの主張と結びつくのか」を常に頭の片隅に置きながら読み進める習慣が、この大問を攻略する最大のコツになります。
現代文パート―引用の「位置づけ」を先に確認する
古文・漢文の引用が出てきたら、まずその直前・直後の一文を読み、筆者がその引用をどういう意図で挿入したのかを確認しましょう。「例えば」「これに対して」「同様に」といった接続表現は、引用と本論の関係(具体例なのか、対比なのか)を示す重要な手がかりです。
古文パート―短い引用ほど一語の重みが大きい
引用される古文は150〜300字程度と短めです。分量が短い分、一つの単語・一つの敬語の解釈ミスが設問全体に響きやすいため、主語の把握や和歌の掛詞・縁語といった基礎知識を素早く正確に処理する練習が欠かせません。
漢文パート―句法から要旨を素早くつかむ
漢文パートも短文が中心なので、句形(使役・受身・反語・比較など)を見た瞬間に構文と意味の方向性が浮かぶ状態を作っておくことが重要です。返り点を丁寧に追う時間的余裕は少ないため、句法を「意味のパターン」として覚えているかどうかが速読のカギになります。
90分をどう配分するか
大問三は3ジャンルにまたがる分、時間がかかりやすい大問です。目安としては次のような配分感覚を持っておくとよいでしょう。
- 大問一(評論文+文語文):文語文に読み慣れていない場合は少し余裕を持って時間を割く
- 大問二(現代文):分量が多いため、設問形式を先に確認してから本文を読み始めると効率的
- 大問三(現古漢融合):古文・漢文の分量は短いが、相互参照の設問に備えて見直し時間を残す
過去問演習の段階で、大問ごとに実際にかかった時間を記録し、自分にとってどこが時間を吸われやすいかを把握しておくことが、本番の時間配分を決める最も確実な方法です。
まとめ
文化構想学部の国語は、大問三の現古漢融合問題という独自の出題形式が最大の特徴です。古文・漢文それぞれの基礎知識を固めることはもちろん前提ですが、それだけでは不十分で、現代文の論旨を軸に古文・漢文を位置づけながら読むという融合問題特有の読み方に、過去問演習を通じて慣れていく必要があります。大問一・二の現代文(文語文を含む)で着実に得点を確保しつつ、大問三では相互参照を意識した読み方を身につけることが、文化構想学部の国語攻略の道筋になります。