「現代文はセンスだから、勉強してもしなくても変わらない」——そう感じている受験生は少なくありません。ですが、多くの場合、現代文の点数が伸び悩む原因は、生まれ持った感覚の差ではなく、「読み方」を体系的に習ったことがないという点にあります。
英語や古文であれば、文法や単語を習ってから読解に進むのが当たり前だと考えられています。一方で現代文は、なんとなく読んで、なんとなく解く、という進め方になりがちです。ここでは、現代文を「読み方」から立て直すための考え方を整理します。
なぜ現代文は伸び悩みやすいのか
現代文が苦手な受験生の答案を見ると、本文の内容自体は大きく誤読していないのに、設問に対する答えがずれている、というケースが多く見られます。これは、「文章を読めていない」のではなく、「設問が何を求めているかを正確に掴めていない」「本文のどの部分を根拠にすればよいか判断できていない」ことが原因である場合が多いです。
つまり、現代文の力は「読む力」と「解く力」に分けて考える必要があります。読む力は文章の構造を捉える力、解く力はその構造を使って設問に正確に答える力です。どちらか一方だけを鍛えても、点数は安定しません。
「読み方」を鍛える3つの視点
1. 主張と根拠を分けて読む
評論文は基本的に、筆者の主張と、それを支える根拠・具体例の組み合わせでできています。読みながら「これは主張なのか、それとも主張を支えるための具体例なのか」を意識するだけで、文章の骨格が見えやすくなります。
2. 対比構造に注目する
評論文の多くは、ある考え方と別の考え方を対比させながら、筆者の主張を際立たせる形で書かれています。「一方で」「しかし」「それに対して」といった接続表現に印をつけながら読むと、対比構造が視覚的に整理でき、設問で問われやすい「筆者が本当に言いたいこと」にたどり着きやすくなります。
3. 指示語の中身を確認する
「これ」「それ」「このような」といった指示語の中身を、読みながらその都度確認する習慣も重要です。指示語の中身を曖昧なまま読み進めてしまうと、後半で文章の論理を見失いやすくなります。
共通テストと記述式、それぞれでの取り組み方
共通テストの現代文は、選択肢同士の違いを正確に見分ける力が求められます。本文の該当箇所と選択肢の文言を照らし合わせ、「本文には書かれていない要素が紛れ込んでいないか」「本文の内容を言い換えただけの正しい選択肢はどれか」を丁寧に確認する練習が有効です。
一方、記述式の現代文では、本文の要素を過不足なく答案としてまとめる力が求められます。要約の練習を通じて、「文章のどこが要点で、どこが説明・具体例なのか」を判断する力を養うと、記述の骨格が作りやすくなります。
語彙・知識はどう位置づけるか
読み方が土台にあることは間違いありませんが、評論文で頻出する語彙(抽象・具体、普遍・特殊、主観・客観など)を知らなければ、そもそも文章の対比構造を正確に捉えられません。語彙は「読み方を実践するための道具」として、読解の練習と並行して身につけていくのが効率的です。
まとめ
現代文の力は、才能ではなく、主張と根拠を分ける、対比構造をつかむ、指示語を確認するといった「読み方」の積み重ねで伸ばせます。今の読み方のどこにクセがあるのかを客観的に把握することが、成績を安定させる最初の一歩になります。
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